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相手に食事制限がある、好みが分からない、そもそも食品はもらいすぎている——お歳暮を食べ物以外で探す理由は、たいてい相手側の事情から来ています。
ところが調べると真っ先に出てくるタオルや入浴剤は、百貨店側が「もらって困るもの」に挙げている品でもあります。理由は好みと収納です。
- 食べ物以外の定番とされるタオル・入浴剤・寝具は、贈る側が思うほど安全ではない
- 外れにくいのは好みが出ず、確実に減る消耗品(洗剤・台所まわり)
- 食べ物以外を探すと「贈ってはいけない」とされる品に近づきやすい(履物・時計・筆記用具)
- 最後に効くのは価格帯より品物そのものの質。安く済ませると人に回される
「食べ物以外」を探すのは、たいてい相手の事情
この記事にたどり着いた時点で、贈る相手について何か分かっているはずです。まずそこを確かめてください。選ぶ範囲が一気に狭まります。
| 事情 | 避けたいもの | 向かう先 |
|---|---|---|
| 食事制限・持病がある | 塩分や糖分の多い加工品 | 日用品、または相手が選べるもの |
| アレルギーが分からない | 原材料が複雑な詰め合わせ | 食品以外か、単一素材の品 |
| 一人暮らしで食べきれない | 大容量・要冷蔵の食品 | 少量の消耗品 |
| 毎年もらいすぎている | 定番の食品ギフト全般 | 系統を変える |
相手が高齢で塩分や量が気になる場合は高齢の親へのお歳暮、一人暮らしなら一人暮らしの相手へのお歳暮で、それぞれ別の角度から扱っています。冷蔵庫の容量が心配なときは食べきれない・日持ちしないを避けるお歳暮が近い話です。
逆に、明確な事情がないまま「食品は無難すぎるから」という理由だけで外すのは、あまり得になりません。お歳暮の主流は今も食品で、相手も扱いに慣れているからです。
定番と思われている3つが、実は「困るもの」に挙がっている
最初に候補になるのが、タオル・入浴剤・寝具です。ところが阪急百貨店の公式ギフト解説は、この3つを「お歳暮でもらって困るもの」として挙げています。
| 品目 | 困るとされる理由 |
|---|---|
| タオル | かさばって収納場所に困る。質感・色・サイズにこだわって選んでいる人が多い |
| バス用品 (入浴剤・ボディソープ) |
3,000〜5,000円分だと量が多い。香りが好みでないと使われない |
| 寝具 | 好みのものを既に持っている。色や柄が合わず、しまわれたままになる |
いずれも「消耗品だから安全」と思われがちです。実際には好みと置き場所という別の問題を持ち込みます。とくにタオルがそうです。贈る側は「何枚あっても困らない」と考えますが、受け取る側は自宅用を自分で選んでいることが多い品だからです。
ただし、これは「絶対に避けるべき」という意味ではありません。分かれ目ははっきりしています。
| 向く | 向かない | |
|---|---|---|
| 住まい | 家族世帯で消費が早い | 一人暮らし・収納が少ない |
| 相手のこだわり | とくに決めていない | 銘柄や質感を決めている |
| 品物の性格 | 産地や織りが明確 | 色柄が強い、量が多い |
つまりタオルや入浴剤が悪いのではなく、相手の住まいと好みを知らないまま選ぶと外れやすいということです。
食べ物以外を探すと、避けるべき品に近づきやすい
ここが「食べ物以外」の最大の落とし穴です。贈答で避けるとされてきた品は、ほとんどが食品以外だからです。お中元・お歳暮に共通する贈答マナーとして、日本郵便は次の4つを挙げています。
| 品物 | 避けるとされる理由 |
|---|---|
| 刃物 | 「縁を切る」を連想させる |
| 履物 | 「相手を踏みつける」を連想させる |
| 筆記用具・時計 | 「一生懸命働きなさい」の意味に取られる |
| 現金・商品券 | 目上の人に贈るのは失礼にあたる |
スリッパ、腕時計、上質なボールペン、商品券。どれも贈り物として悪い品ではありません。ただお歳暮という形式では意味が付いてしまいます。厄介なのはここです。食品を外した時点で、もうこの一覧のすぐ隣にいます。
相手が友人や同僚なら、ここまで気にしなくて構いません。お歳暮を友人・同僚へで扱っているとおり、形式より扱いやすさが優先されます。判断が必要なのは上司や取引先で、お歳暮を上司に贈るのは失礼?に品目ごとの可否をまとめています。
品物より先に、受け取れる相手かを確かめる
品目を絞り込む前に、もう一段手前の確認があります。そもそも受け取れない立場の人がいるからです。
国家公務員倫理規程は、利害関係者から金銭や物品の贈与を受けることを職員に禁じています(人事院)。禁じられているのは受け取る側で、贈る側が罰せられるわけではありませんが、相手が受け取れないことに変わりはありません。学校の先生なども断っている場合が多いとされます。
近年は儀礼禁止を定める企業も増えています。理由は負担の軽減と、ハラスメントや贈収賄の防止です。受け取れない相手に贈ると、断りの手紙を書かせたり同等の品を贈り返させたりと、かえって手間をかけさせます。品物を選ぶ前に確かめてください。
恩師や学校の先生についてはお歳暮を恩師・先生へ、勤務先の規定が絡む場合はお歳暮を取引先へで詳しく扱っています。
外れにくいのは「好みが出ず、確実に減るもの」
ここまでを裏返すと、食べ物以外で残る条件は3つです。
- 好みが出にくい:色柄や香りで判断されない
- 確実に減る:使い道が決まっていて、しまわれない
- 置き場所を長く塞がない:箱が大きすぎない
この3つを満たすのが、洗剤や台所まわりの消耗品です。地味です。ただ、相手の生活を知らなくても外しにくい。食べ物以外では最も条件がよい部類にあたります。
以下は上の条件で選んだ例です。価格帯を分けています。
2,000円前後|まず外れにくい
参考価格 1,936円
洗濯石けん・キッチン洗剤・今治ウォッシュタオル・クロスの4点。銘柄が知られていて、使い道に迷いません。相場より下なので、お歳暮というより軽いお礼向きです。
3,000円台|洗濯洗剤で選ぶなら
参考価格 3,105円
洗濯洗剤は好みが分かれにくく、確実に減ります。詰め替えが同梱される製品なら、置き場所も一時的で済みます。
4,000円台|自分では買わない一段上
参考価格 4,400円/レビュー12件 ★4.92
台所・風呂・トイレの3点。合成界面活性剤を使わない石けんベースで、価格帯としては日用品の上のほう。自分で買うには迷うが、あると嬉しい部類です。
6,000円台|それでもタオルを選ぶなら
参考価格 6,985円/レビュー30件 ★4.87
タオルは好みが出ますが、産地と織りがはっきりしている品なら「自分では買わない良い物」に寄せられます。枚数の少ないセットのほうが収納を圧迫しません。
お歳暮の相場は3,000〜5,000円とされます。日用品は型番がはっきりしていて価格を調べやすいため、相場より大きく下げると気づかれやすい面があります。金額の考え方はお歳暮の相場はいくら?にまとめています。
最後に効くのは、価格帯より品物の質
当サイトの運営者には、自分が贈ったものを相手が開けないまま家族や知人へ回している場面を見た経験があります。相手の趣味に合わせても、回されるときは回されました。
そこから出た結論は、好みに合うかどうかより品物そのものが良いかどうかでした。本人が価値に気づかなくても、周りが「いいものをいただいたね」と言えば本人も使ってみる。結果として贈った側への印象も上がります。
日用品はとくにこれが効きます。洗剤もタオルも、封を切らずにそのまま人へ渡せるからです。回されない側に置くには、同じ用途の中で一段だけ質を上げるのが確実です。
もうひとつ、もらう側の本音として値段はけっこう調べられています。そのうえで喜ばれるのは、流行っているのは知っているが自分の金では買いにくい品です。合成界面活性剤を使わない石けんや、産地の分かるタオルはここに当てはまります。自分で買うには迷う価格帯を、代わりに越えてあげる形になるからです。
決めきれないなら、相手に選んでもらう
好みも住まいも分からない場合、品物を当てにいくより相手に選んでもらうほうが確実です。カタログギフトなら量の問題も収納の問題も起きません。
ただし申し込みの手間を相手に渡すことになるため、向き不向きがあります。判断はお歳暮のカタログギフト、年代別・相手別の選び方はカタログギフトの選び方で扱っています。「手抜きだと思われないか」が気になる場合はお歳暮のカタログギフトは失礼?を参照してください。
相手別に見た、食べ物以外の考え方
| 相手 | 食べ物以外を選ぶなら | 参考 |
|---|---|---|
| 上司・目上 | 商品券・時計・筆記用具は避ける。洗剤など用途が明確な消耗品にする | 上司へ |
| 取引先 | 先方の受領規定を先に確認する。社名で贈るため無難な定番に寄せる | 取引先へ |
| 義実家 | 台所まわりは好みが出やすい。配偶者に一度確認する | 義実家へ |
| 両親 | 日常的に使うものを少量。気負わせないことを優先する | 両親へ |
| 一人暮らし | 洗剤やタオルは置き場所を取る。少量か、選べるものにする | 一人暮らしの相手へ |
| 恩師・先生 | 受け取れる立場かを先に確認する。金額は上げない | 恩師・先生へ |
のしの書き方は品目が変わっても同じです。お歳暮ののしの書き方にまとめています。贈る時期はお歳暮の時期はいつからいつまで?を確認してください。
よくある質問
お歳暮で食べ物以外を贈るのは失礼ですか?
失礼にはあたりません。相手に食事制限がある、一人暮らしで食べきれないなど、食品を避ける理由があるなら日用品で構いません。ただし履物、時計、筆記用具、商品券は避けるとされているため、そこだけ外してください。
タオルはお歳暮に向きませんか?
相手によります。阪急百貨店の解説では、かさばることと好みが分かれることを理由に「もらって困るもの」に挙げられています。一人暮らしや、質感や銘柄を決めている相手には外れやすい品です。選ぶなら産地や織りがはっきりした品を、枚数を絞って贈ってください。
洗剤を贈るのは失礼になりませんか?
なりません。お歳暮では消耗品が定番で、洗剤もその一つです。好みが分かれにくく確実に使われるため、食べ物以外では条件のよい部類にあたります。香りの強いものだけ避けると無難です。
入浴剤はどうですか?
香りの好みが出るため、相手の好みが分からない場合は避けたほうが安全です。お歳暮の相場である3,000〜5,000円分を選ぶと量も多くなり、使い切れないことがあります。
食べ物以外だと金額が伝わりにくくないですか?
むしろ伝わりやすい傾向があります。日用品は型番で価格を調べられるためです。相場である3,000〜5,000円から大きく下げると気づかれやすいので、金額を落とすより、同じ価格帯で質のよいものを選ぶほうが結果はよくなります。
商品券やギフトカードではだめですか?
目上の人には避けてください。金額がそのまま伝わることと、「上から目線」と受け取られる場合があることが理由です。相手に選ばせたい場合はカタログギフトのほうが角が立ちません。
まとめ
食べ物以外を探すのは、たいてい相手の事情があるからです。その事情に立ち返ると、選ぶべき範囲は自然に絞られます。
定番とされるタオルや入浴剤は、好みと収納という別の問題を持ち込みます。外れにくいのは、好みが出ず確実に減る消耗品です。そのうえで、履物・時計・筆記用具・商品券だけは外してください。
最後に効くのは価格帯ではなく品物の質です。同じ用途の中で一段だけ良いものを選ぶ。開けられないまま人に回されないために、これがいちばん確実でした。
出典:阪急百貨店「お歳暮で『もらって困るもの』とは?」、日本郵便「お中元のご贈答マナーとは?」、三越伊勢丹「お歳暮の贈り物マナー」、人事院「倫理法・倫理規程」。価格・在庫・仕様は変わります。購入前に各商品ページで最新の情報をご確認ください。


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